masudako 研究室 おぼえがき

大学教員としてのおぼえがきです。うちわむけの情報や表現がまじるかもしれません。

MSM 解析値 2006年2月以前は仕様がちがう

気象庁の MSM (メソスケール気象予報モデル) の「解析値」の、京都大学 生存研 で netCDF 形式に変換されたものをつかっています。
これについては、つぎの教材ページに、つかいかたの紹介をかきました。

そのあと、卒論生から、そこに書いた方法では、2005年のデータでうまく作図できない、という相談をうけました。

しらべてみると、変わりめは、2006年3月のはじめにあります。そこで、気象庁から (気象業務支援センター経由だとおもいますが) 京都大学にとどいたデータの仕様がいくつかかわっています。

ひとつは、空間分解能で、2006年2月までの格子間隔が、東西、南北とも、それ以後の 2倍なのです。わたしのプログラム例では、格子点番号と緯度経度との関係のちがいには自動対応していますが、風ベクトルをすべての格子点ではなくまびいて表示しており、いくつおきにかくかを skip という変数の値として指定しています。この変更以後のデータについて skip = 2 としていたばあいは、変更以前のデータについて skip = 1 とすると、地図上の矢印の間隔が同様になります。skip = 4 としていたばあいは skip = 2 にかえます。

もうひとつは、温度 (気温) の単位です。2026年3月以後のデータでは K ですが、2026年2月以前のデータの値は ℃ ではいっています。わたしのプログラム例では「 val = ds.temp.sel(p=plev).isel(time=istep) - tempzero」として、気温のデータをとりだすとともに K から ℃ に換算していますが、2026年2月以前のデータのばあいは「- tempzero」をやめればよいのです。

niigata の /home/masudako/ex/msm にある map_p_wind_tmp_by20060228test.py が、map_msm_p_wind_tmp_v20250614.py を変更以前のデータに対応させた暫定版ですが、教材の例文としては完成していません。上にリンクした教材ページも、おって修正する予定ですが、まだ修正できていません。